ヨガ、瞑想、禅、近年流行りのものだとマインドフルネスなど、色々ありますが、
時代は変わっても、このストレス社会に生きる上で、自分を見失わずに心身ともに健康でいるために大切なことは、
自分の体の声を素直に聴くこと
自分の気持ちを正しく感じること
だと思います。
当院が併設しているPSRストレス医学研究所では、臨床心理士の先生が「自律訓練法」を教えてくれます。
不安やストレスを抱えている人は、自分の気持ちに敏感過ぎたり、体の声に鈍感過ぎたり、(その逆も)ということが不調の原因となっていることが少なからずあります。
そういった方に、ぜひこの自律訓練を受けてみてほしいなと思います。
自律訓練法は心理療法のひとつで、意識的にリラックスした状態をつくります。
・自律神経を整えたり
・集中力を高めたり
という効果があると言われていますが、
大切なのは、"効果を得るために一生懸命取り組むこと"ではなくて、
"素直に自分の体や心の動きに耳を澄ませ、ただ「感じる」時間をつくる"ということです。
野生の動物が、外敵がいない時には心身ともにリラックスした状態で"回復モード"になるのに対して、
人間は周りに敵がいない状態でも、常に自分に目標や課題を課して"活動モード"で頑張ってしまう。
回復する時間をうまく確保できればよいのですが、日中ずっと緊張状態だったり、あれこれ考え事をして眠れなかったり、寝ている間も力が抜けずに歯を食いしばっていたら、心身ともに疲れてしまうのは当然のことだと思いませんか?
心身ともにリラックスしている状態というのは、
気持ちが落ち着いていて、
全身の力が抜けていて、
手足はぽかぽかと温かく、
脈が心地よく打っていて、
楽に呼吸ができていて、
お腹が気持ちよく動いていて、
考え事をせず頭が涼やか
…という状態です。
猫が日向ぼっこでうつらうつらしているように、心身ともにリラックスしている状態を人間が得るには、
このストレス社会では、意識して時間を作らないとなかなか難しいことかもしれません。
PSRストレス医学研究所での自律訓練は、現在は個別カウンセリングの枠内でしか行っておりませんが、人数が集まりそうであれば、少人数での訓練も再開できると思うので、ご興味あるかたは医師やスタッフにお声かけ下さい。
『健やかな人間関係の再発見』という本は、当院の院長と啓子先生を含めた4名の心身医学の専門家が、一般の方向けに講演をした際の内容を文字に起こしたもので、20年前に出版されたものですが、第1、2章で、
自分の体の声を素直に聴くこと
自分の気持ちを正しく感じること
について、わかりやすく解説されています。
この本を読むと、このストレス社会において、大切な考え方、
ストレスを乗り越えたり、上手に付き合っていくのに大切な考え方は、20年たっても変わらないのだな、と気付かされます。
2人を知っている方ならば、院長らしいな、とか啓子先生らしいな、と思って頂けると思います。
クリニックの待合室にも置いてありますので、お時間がある時にぜひ手に取って読んでみて下さい♪